1.趣旨


まずは、ワークショップ参加企業における事故事例およびヒヤリハット事例の収集を行う。同時に、既に公開されている事故事例データベースの調査を行い、それらの解析から始める。解析にあたっては、安全管理活動にフィードバックさせるための事例の構造化について議論を行う。一方、事例の多くの原因はヒューマンエラーや設備の経年劣化によると考えられるので、それらを対象にしたHAZOP-likeな解析手法のあり方についても議論を行う。

2.研究内容


当初はできる限り多くのヒヤリハット事例や事故事例を収集することを考えていたが、企業が保有するヒヤリハット事例やトラブル事例を開示してもらうのは難しい状況であることが判明した。そこそも、今回のWGの目的は、ヒヤリハット事例、トラブル事例、事故事例を如何に運転中の安全管理活動にフィードバックさせるかが主目的であるので、現場の立場から、ヒヤリハット等の事例(情報)を運転管理にフィードバックさせるフレームワークの構築を目指す。また、既に公開されている事故事例や共通認識が得られているプラントなどでの事例から、事故防止につながる情報をオペレーターに伝達する手法についても検討する。

(1) 現場の立場からの解析と利用
現場を対象として

①日常発生するヒヤリハット情報を、運転へ活用する手法を検討する。
②考える現場につながるヒヤリハット情報活用の手法を検討する。
(2) 大事故要因(大爆発火災)を断ち切るための解析と利用
エチレンプラントあるいは共通認識が得られる設備を例として、断ち切る手法を例示する。

①世界の大事故を調査する。
②大事故につながる潜在要因を洗い出す。
③大事故要因を断ち切る情報を、現場に伝達する手法を検討する。


3.世話役


柘植義文(九州大学)
井内謙輔(テクノマネジメントソリューションズ)

4.2012年現在の状況


2006年から6年間の活動を経て、テクニカルレポート作成中。
参加者の新規募集は終了しました。